「パパ・ママのホンネ」と「男性育業」について5,000名に聞きました! 家事・育児実態調査を実施
「約8割のパパが家事・育児分担に満足している」一方で「半数以上のママは不満」など、男女の認識に大きなズレ
東京都は都内在住の男女5,000名を対象に、令和5年度男性の家事・育児実態調査を実施しました。
子育てアドバイザー・高祖常子さんと東京大学大学院経済学研究科教授・山口慎太郎さんの協力のもと、今回の調査結果から浮かび上がった家事・育児における男女の意識差やホンネ、育業などの実態を紐解き、今日から使える一言アドバイスをレポートにまとめました! その調査結果やアドバイスの一部をご紹介します。
左:高祖常子さん 右:山口慎太郎さん
教えて!パパ・ママのホンネと不満
パパ・ママの不満
- 約8割のパパが「家事・育児分担に満足している」と回答した一方で、半数以上のママは不満(P.2)
- 配偶者に対する不満では、約半数のパパが「特に不満はない」と回答。ママは「自分が言わないとしてくれない」という不満が第1位。パパに悪気はなくても、“ママがやるのが当たり前”な状況(P.2)
高祖さんからのアドバイス
- 「察してほしい」は伝わらないと心得ましょう。
- ママも、自分から積極的に思いを伝えていきましょう。ダメだとあきらめるのではなく、やってほしいことは、口に出して言うのが一番です!
不満はどこから?見えない負担がこんなに
「名もなき家事」は誰がやっている?
- 家事・育児について、「自分と相手はどのくらいやっているか」を聞いてみると自分の時間は多く見積もり、相手の時間は少なく見積もる傾向に。パートナーの家事・育児実態をしっかり把握できていない結果が明らかに(P.5)
- 「名もなき家事」の分担状況について、パパは「自分がやっている」「夫婦で分担している」という回答も多い中、ママは圧倒的に自分がやっていると回答し、男女の認識に大きなズレ(P.6)
「名もなき家事」とは
具体的な名前は付いていないけれども、生活をする上で欠かすことの出来ない、ちょっとした家事のこと。消耗品の購入や補充等、1つ1つの作業はささいなことに思える「名もなき家事」こそ、家庭内の「負担」や「不満」につながるとも言われています。
賛成派は9割以上!“男性育業”で家庭も社会も変わる
- 0歳児パパの育業取得率は58%。ここ数年で男性の育業が当たり前になりつつある(P.8)
- 職場の男性が育業することについては、「賛成」「やや賛成」を合わせると90%以上が肯定的(P.10)
山口さんからのアドバイス
育業すると、男性は人生が変わるくらいのインパクトがあることが、研究によってわかっています。
新常識!「定時帰り」は仕事も育児も“デキる人”
- 約7割の人が「早く帰れるなら帰った方がいい」と回答し、「仕事ができる人」という意見も2割超(P.13)
- 残業をしている人に対しては、頑張っていることを労いつつも「仕事が遅い人だと思う」「残業代を稼ぎたい人だと思う」といったネガティブな意見も。残業は、必ずしも良い評価にはつながらない(P.13)
高祖さんからのアドバイス
子育て中は、“毎日がプレミアチケット”。日々成長していく我が子の姿を見逃すなんて、もったいないですよ!
家事・育児分担 夫婦の満足度を上げるヒケツ
夫婦間の家事・育児分担の満足度を上げるには、パパ・ママともに「話し合って協力する」「感謝の気持ちを伝え合う」ことが重要だと回答。しかし、「夫婦で十分なコミュニケーションが取れている」と感じている人は半数にとどまる結果に(P.16)
高祖さんからのアドバイス
家事・育児の時間を取ることも大切ですが、夫婦のコミュニケーションの時間をきちんと確保することはもっと大事。家庭にポジティブな言葉があふれると、子供にも良い影響を与えます。
山口さんからのアドバイス
周りの人はあなたが思っているよりもずっと協力的です。
計画的な育業で、同じスタートを切ることが夫婦円満の秘訣です!
クスっと笑える「あるある」家事・育児漫画の掲載も
レポートのなかでは、イラストレーターで1児のパパであるエイイチさんによる「あるある」漫画もぜひチェックしてください!
「令和5年度男性の家事・育児実態調査」について
調査目的 | 未就学児の子を持つ夫婦等の家事・育児分担に関する実態や男性の家事・育児状況について調査し、今後の施策の参考とする。 |
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調査対象 | 都内在住の5,000名(男女各2,500名) 対象1 子育て世代 対象2 全世代 |
調査方法 | インターネット方式 |
調査期間 | 令和5年7月31日(月曜日)~8月21日(月曜日) |
主な調査内容 |
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※詳細は、調査結果レポート及び報告書(生活文化スポーツ局ホームページ掲載)をご覧ください。
本件は、「『未来の東京』戦略」を推進する先導的事業です。
戦略3 女性の活躍推進戦略
「女性活躍に向けた社会のマインドチェンジプロジェクト」
「家事・育児負担軽減プロジェクト」