第3回 次のパンデミックにどう備える? ~都民1万人アンケート結果(2026年版)から
全3回にわたり、都民1万人アンケートの結果をご紹介してきました。最終回となる今回は、今後のパンデミックへの備えや、新型コロナの経験、後遺症について見てみましょう。
まず、将来、パンデミックが発生した際の対応について考えを尋ねました。その結果、「ひとりひとりが感染対策をとることは、決して無駄ではないと思う」、「感染拡大を防ぐためには、海外への渡航や入国の制限をするのはしかたがない」、「感染対策をすれば、自分や大切な人の命を守ることができる」といった項目で、「あてはまる」「ややあてはまる」と回答した人の割合が高くなりました。今回の結果からは、新型コロナのパンデミックを経験した都民のみなさまの間で、感染対策の意義や必要性について一定の理解や受容がみられました。
次に、パンデミック発生時に感染症対策に活用するため、行政が個人情報の提供を求めた場合の協力について尋ねました。その結果、「個人情報を公表する場合に匿名性を担保する」や「一定期間を過ぎたらデータを削除する」といった条件で協力するとの回答が多くみられました。さらに、「感染拡大の要因を把握するために用いる」や「診療に役立てるために用いる」など、利用目的が明確であることを条件として挙げる回答もみられました。
続いて、新型コロナの感染経験について見てみましょう。「新型コロナ陽性と診断されたことがあるか」と尋ねたところ、全体の約4割が「ある」と回答しました。一方、「ない」は約6割となっています。年代別にみると、高年齢層ほど「ない」と回答する割合が高い傾向がみられました。また、陽性と診断された経験がある人に対し、感染後2か月以上続く後遺症を疑う症状があったかを尋ねたところ、約2割が「あった」と回答しました。年代別にみても、大きな差はみられませんでした。
さらに、後遺症を疑う症状があった人に対し、どのような症状があったかを尋ねました。その結果、「疲労感・倦怠感」、「味覚障害」、「嗅覚障害」などの症状が挙げられました。新型コロナへの社会的な受け止めが変化する中でも、感染後に症状が長期間続いた経験を持つ人が一定数いることがうかがえます。感染症による影響は、感染した時点だけでなく、その後の生活にも及ぶ場合があることがうかがえる結果となりました。
なお、テレワークの実施状況については、「実施している」との回答がみられる一方、「実施していない」や「テレワークを実施できない仕事についている」といった回答もみられました。
ここまで3回にわたって紹介した都民1万人アンケート結果(2026年版)をまとめると、
〇感染症に関する情報は、様々な情報源から得られている一方で、「何が正しい情報か分からない」「信頼できる情報源が分からない」といった声もみられ、情報の受け取り方や判断行動に関する課題がうかがえる。
〇新型コロナ以外の感染症については、都民の関心や認知にばらつきがみられ、名前は知っているが詳しくは知らない層も一定程度みられる。
〇薬剤耐性という言葉を聞いたことがあり、意味も理解している人の割合は約2割にとどまっており、理解が十分に浸透していない状況がうかがえる。
〇パンデミックについては将来起こりうるものと考えられており、感染症対策の必要性や行動制限等についても一定の受容意識がみられる。
〇新型コロナの後遺症には、疲労感・倦怠感など日常生活に影響しうる症状がみられる。また、テレワークや感染症への備えなど、生活変化に関する行動にも一定の傾向がみられる。
ということが分かりました。全3回にわたり、都民1万人アンケート結果をご紹介しました。ご回答にご協力いただいた都民のみなさまに、改めて感謝申し上げます。
