第2回 知っているようで知らない感染症と薬剤耐性 ~都民1万人アンケート結果(2026年版)から
こんにちは。東京iCDCリスクコミュニケーションチームです。全3回にわたり、都民1万人アンケートの結果をご紹介しています。第2回は、新型コロナ以外の感染症への関心や認知、そして薬剤耐性(AMR)について見てみましょう。
まず、新型コロナ以外の感染症について、関心の程度を尋ねました。その結果、「インフルエンザの流行情報に関心がある」と回答した人が55.3%となり、半数を超えました。また、「感染性胃腸炎の流行情報に関心がある」と回答した人も38.3%となるなど、一定の関心が寄せられていることがうかがえました。
次に、それぞれの感染症について、どの程度認知されているのかを尋ねました。その結果、HIV、風しん、梅毒、結核、麻しんについては、「名前は聞いたことがあるが、詳しくは知らない」と回答した人が約3割みられました。一方で、HPV(ヒトパピローマウイルス)、RSウイルス感染症、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)については、「知らない」と回答した人の割合が高くなっています。感染症は種類によって認知度に大きな差があり、名前を聞いたことがある感染症であっても十分には理解されていないものがあることが分かりました。
次に、薬剤耐性(AMR)について尋ねました。薬剤耐性とは、細菌が変化することで、これまで効果のあった抗菌薬が効きにくくなる現象です。世界的にも大きな課題の一つとして認識されています。
今回の調査では、「薬剤耐性という言葉を聞いたことがあり、意味も理解している」と回答した人は約2割でした。また、「聞いたことはあるが、詳しくは知らない」と回答した人は32.3%となっていました。薬剤耐性という言葉を聞いたことがあっても、内容まで十分理解している人は多くないことがうかがえます。
さらに、抗菌薬(抗生物質)はどんな薬だと思うか尋ねたところ、「特定の細菌による感染症に効く薬」と回答している人がみられる一方で、インフルエンザやウイルス感染症にも効く薬という回答もみられました。一般に、抗菌薬は細菌感染症に効果があり、ウイルス感染症には効果がないとされています。今回の調査では、新型コロナ以外の感染症は、関心や認知にばらつきがあること、また、薬剤耐性や抗菌薬の理解は十分ではないことが分かりました。
第3回では、今後のパンデミックへの備えや、新型コロナの経験、後遺症についてご紹介します。