ペロブスカイト太陽電池 共同研究の開始
ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた共同研究の開始について
東京都はこのたび、国産技術であるペロブスカイト太陽電池の実用化に向け、都ならではのフィールドを活用して、開発企業との共同研究を開始しますので、お知らせいたします。
記
1 共同研究内容
(1)実施場所
下水道局 森ヶ崎水再生センター(下水道施設への設置は国内初)
住所:東京都大田区昭和島2-5-1
(2)研究目的
フィルム型ペロブスカイト太陽電池の下水道施設への適用性を検証
(3)主な実施内容
来年春頃までに、水処理施設の覆蓋の一部にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置し、発電効率の測定や耐腐食性能等の検証を実施
2 共同研究者
積水化学工業株式会社
当該社は、大容量の発電を目的とするフィルム型ペロブスカイト太陽電池の研究を進めており、令和7年の事業化を目指しています。
3 役割分担
環境局
総合調整(連絡調整、本共同研究に関する広報等)
下水道局
フィルム型ペロブスカイト太陽電池の設置場所の提供、技術的助言及び技術評価
積水化学工業株式会社
研究計画の策定、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の設置、計測及び分析、下水道施設への適用に向けた研究開発
4 (参考)ペロブスカイト太陽電池について
ペロブスカイト太陽電池は、ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造を用いた次世代太陽電池です。既存の太陽電池に比べ
- 「薄く軽くフレキシブル」【注1】である為、設置対象の場所の範囲が広がる
【注1】1ミリメートル程度、1.5キログラム/平方メートル(共同研究先企業の場合) - 製造技術開発によって大量生産、製造コストの低下の可能性が有る【注2】
【注2】共同研究先企業ではロール・トゥ・ロールの製造プロセスを構築して実現を目指している。 - 日本発の技術であるほか、主原料のヨウ素は、世界産出量の約30%が日本国内産である
といった特徴を有し、シリコン系太陽電池に対して高い競争力が期待されています。