ツキノワグマの「タロコ」が死亡しました
多摩動物公園ニュース
2022年8月の終わりから体調を崩し、展示を控えて室内で療養を続けていたメスのツキノワグマの「タロコ」(推定16歳)が9月3日に死亡しました。
タロコは2006年に富山県で保護されました。その年に生まれた子どもとみられ、富山市ファミリーパークで人工哺育で育てられ、2007年に上野動物園に移動したのち、2015年に多摩動物公園に来園しました。
元気なときのタロコは、放飼場の餌を食べ終わるとすぐに寝室に戻りたがり、出入口の前でじっと入舎を待っているような小柄でおとなしい個体でした。
タロコは毎年季節の変わり目に調子を崩しやすく、そのたびに担当者や獣医が心を砕いてケアしてきました。今年に入り、夏の終わりごろから食欲が減退し、下痢や嘔吐を繰り返すなどの症状を示したため、展示を中止して治療を続けてきましたが、残念ながら9月3日に死亡しました。死因は小脳出血でした。
「手のかかる子ほど......」の例えどおり、好不調を繰り返しながらも皆に愛されたタロコに安らかに眠ってほしいと願ってやみません。

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