【多摩動物公園】シフゾウの「青葉」（アオバ）が死亡しました

多摩動物公園で飼育していたシフゾウのオス「青葉」（アオバ）が死亡しました。
 

死亡したシフゾウ

死亡日　2025年6月10日
名前　　青葉（アオバ）
性別　　オス
年齢　　18歳（2007年5月6日 多摩動物公園生まれ）
 
シフゾウ「青葉」（撮影日：2024年7月13日）  

経緯

　「青葉」は高齢期に差しかかり、夏に体調を崩すこともありましたが、最近は落ち着いて過ごしていました。

　しかし2025年6月9日昼前から、急に神経症状（ふらつき等）を起こし、放飼場内で動けなくなりました。その後起立できなくなったため、麻酔をかけて検査や治療を実施しましたが、覚醒後も起立はできませんでした。苦痛を少しでも軽減するために、室内に乾草を敷くなど、できるかぎりの対応をしました。

　6月10日朝には下側になっていた足が硬直し、このままでは長時間横になった姿勢が続き、内臓が圧迫されて循環不全などによる苦痛が増していくと判断し、大変残念ですが、やむを得ず安楽死処置をおこないました。

　処置後すみやかに解剖を実施したところ、肉眼では臓器に異常は認められませんでした。神経症状や起立不能に陥った要因については、今後、病理組織学的検査による精査を進めます。
 

シフゾウについて

　体長約2ｍ、体高約1.2ｍ、体重150～200kg。ひづめはウシに、頭はウマに、角はシカに、体はロバに似ているものの、それらのどの動物でもないということから「四不像」（しふぞう）の名がつけられたと言われます。

　中国北部から中部の湿地帯にかけて生息していましたが、野生個体は19世紀末に絶滅しました。しかし、ヨーロッパに運ばれた一部の個体が生き延び、複数の動物園で繁殖に成功した結果、中国の保護区内などへの再導入が進み、個体数は増えていると報告されています。
 

多摩動物公園での飼育状況（2025年6月11日現在）

0頭　※多摩動物公園で飼育しているシフゾウはいなくなりました。
 

国内の飼育状況（2025年6月11日現在）

2園館　3頭（オス2、メス1） ※多摩動物公園調べ。今回死亡した「青葉」は含みません。