ロボットに「感じる力」を教える
ロボットに触覚をもたらす触覚センシングシステムを開発する東京発のスタートアップ、XELA Roboticsにとって、その卵は格好のデモンストレーションだった。人間の手は、壊れやすいもの、滑りやすいもの、柔らかいもの、あるいは初めて触れるものを扱うとき、絶えず力加減を調整している。一方、ロボットは従来、視覚情報とプログラムされた動きに頼ってきたため、条件が変わると対応が難しくなることがある。XELA Robotics最高経営責任者(CEO)であるアレクサンダー・シュミッツ氏は語る。「従来型ロボットは、繊細な操作を非常に苦手としています。ですから物体ごとに個別に事前プログラムしておく必要があるのです」
XELA Roboticsは2018年、早稲田大学からスピンアウトする形で設立された。uSkinセンサーとuAiソフトウェアを組み合わせることで、ロボットが物理的な接触をリアルタイムで検知し、処理することを可能にした。センサーは圧力とせん断力を測定し、ロボットが物体をつかんだり動かしたりする際に、接触の状態がどのように変化するかを把握する助けとなる。「現実世界で適応力を持たせたいなら、フィジカルAIが必要です」とシュミッツ氏は語る。「それこそが、私たちの提供しているものです。私たちはロボットに触覚を与えているのです」……
写真/穐吉洋子
翻訳/田崎桃子


