令和8年度「防犯ボランティアのつどい」を開催【東京都防犯ネットワーク】
令和8年6月5日、世田谷区のせたがやイーグレットホールにおいて、「防犯ボランティアのつどい」が開催されました。会場には地域の見守り活動等を行っている自治会・町会・PTAやわんわんパトロール隊、学生ボランティアなど約50名が参加。募集は締切日前に定員に達し、防犯活動への関心の高さがうかがえました。

開会にあたり、東京都都民安全課の安全・安心まちづくり担当課長が開催趣旨を説明し、「各地域の取組や工夫を共有し、今後の活動のヒントや新たなつながりを得ていただきたい」と参加者に呼びかけました。

防犯ボランティアの価値を再認識する
続いて、市民防犯インストラクターの武田信彦さんによる講演「防犯ボランティアのスゴい効果!」が行われました。
武田さんは、「警察による“犯罪抑止”とは異なり、市民防犯とは、人と人とが緩やかにつながり合うことで地域の安全を育む“犯罪防止”、まさに皆さんが主役となる防犯活動です」と語り、地域での見守り・助け合いが安全・安心を支える大きな力であることを紹介しました。

特に印象的だったのは、子どもへの防犯教育についての考え方です。「悪意や犯意を持つ人がいる」だけではなく、「助けてくれる人が、はるかに大勢いる」を伝えることが大切だと説明。また、子どもの防犯対策が必要な理由は、犯罪件数の増減だけで評価するものではなく、「子どもだけになる瞬間」が年々増加し、さらに犯罪被害リスクが高まる瞬間との理解をした上で、地域社会全体で見守り、助け合う環境が重要だと語りました。
さらに、地域の人々が日頃から姿を見せ、あいさつを交わし、情報を共有することの積み重ねが、「犯罪の起きにくい環境づくり」につながると呼びかけました。講演の最後には「あいさつの種をまいて、見守りの花を咲かせましょう!」というメッセージを参加者に送りました。
実技を通じて防犯活動のポイントを学ぶ
講演後は、実技を交えたワークショップが行われました。参加者は、ふりかえる動きで周囲へ意識を向ける「観察力」の練習を行い、さらに、新聞紙で作った棒を使って安全確保のために最低限必要となる「距離感」を体験しながら学びました。武田さんは、子どもたちを見守る際も、トラブル等を防ぐためには適度な距離感が必要であると指摘しました。

また、防犯ブザーの活用方法についても実践的な解説が行われました。一人になるとき、不安をおぼえるとき、防犯ブザーを短く鳴らすことで自分の存在と警戒心を知らせる方法や、緊急時には、体から離すことで相手の注意をそらして逃げる隙(すき)を生み出すコツなどが紹介されました。
活動への思いを語り合う時間
ワークショップの最後は、4~5人のグループに分かれて交流会が行われました。
地域を見守る多彩な顔ぶれが集まった今回の交流会。活動内容は異なるものの、「地域をより良くしたい」という思いは共通しており、会場のあちこちで活発な意見交換が行われていました。世田谷区を中心に、都内各地から集まった参加者にとって、他団体との交流を交え、新たな気付きを得る有意義な機会となりました。










東京都防犯ネットワークの活用
イベントの最後には、東京都職員から「東京都防犯ネットワーク」の便利な機能が紹介されました。
なかでも、「ボランティア活動マップ」は、活動中に気になった場所の情報や実際の活動の様子などを写真付きで投稿できる機能を備えており、自分たちの活動を地域の方に発信する手段や、他団体の取り組みを知るきっかけにもなります。会場では「自分たちの活動を発信したい」「他地域の取り組みを知りたい」といった声も聞かれ、情報共有への関心の高さが感じられました。
交流の中で語られた、それぞれの活動への思いや気付きをご紹介します。
「ちいきエナジー」篠原様
「防犯ボランティアのつどい」には今回で4~5回目の参加です。防犯活動は時代や地域によって求められるものが変わるため、情報をアップデートし続けることが大切だと感じています。講演だけでなく、他団体の工夫や考え方に触れられるのも魅力で、自分たちの活動を見直す良い機会になっています。
「法人格 砧町自治会」の皆様
今回特に印象に残ったのは、子どもたちとの「距離感」の取り方についてのお話でした。見守り活動は長く続けていますが、時代とともに接し方も変わっています。手を振るだけでも見守る気持ちは伝わるというお話も参考になりました。他団体の取り組みも知ることができ、有意義な時間でした。
自由が丘商店街振興組合と産業能率大学の学生団体「セザンジュ」の皆様
私たちは、自由が丘商店街振興組合と産業能率大学の学生が管轄警察署と連携して防犯や地域活性化に取り組んでいます。今回のつどいでは、町会や自治会などさまざまな団体の活動を知ることができ、大変参考になりました。こうした情報交換の機会を今後の活動にも生かしていきたいと思います。
「としま防犯アイドル」宇崎真里愛様
※「防犯の輪としま~地域で作る防犯コミュニティー~・池袋を『防犯エンタメの聖地』へ、遊びながら学べる体験型防犯モデル都市」を目指して地域でイベントを実施中
私は「防犯アイドル」として、防犯の大切さを発信しています。防犯は難しく感じられがちですが、まずは興味を持ってもらうことが大切だと思っています。このつどいでは毎回新しい気付きがあり、他団体の活動からも多くのヒントを得ています。今後も防犯を身近に感じてもらえるよう発信を続けたいです。
「Orb Veil(オーブ・ベール)」山元様
私たちは地域の清掃活動や見守り活動を行う中で、「楽しく続けること」を大切にしています。その一環として、ごみ拾いをゲーム感覚で楽しめるアプリを開発しました。今回のつどいでは、そうした活動を多くの方に知っていただく機会となりました。また、さまざまな団体の活動や工夫に触れることもでき、多くの刺激を受けました。これからも活動を楽しみながら続け、その魅力を発信していきたいと思います。
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武田さんは講演の中で、「見守りは人任せにせず、助け合いが欠かせません」と語りました。

今回の交流の中で生まれた新たな気付きやつながりは、それぞれの地域において、今後の活動へ生かされていくことでしょう。今回のつどいで得た学びが、新たな見守りの輪として都内各地へ広がっていくことを期待しています。