令和7年度痴漢被害実態把握調査結果の公表
東京都は、痴漢被害のない社会の実現を目指し、庁内横断のプロジェクトチームを立ち上げ、様々な取組を進めています。その一環として、令和5年度、都内の痴漢被害の実態及びその傾向を把握するため、都として初の大規模な調査を実施しました。また、令和6年度からは経年変化を把握するための調査を行っています。この度、3回目となる令和7年度痴漢被害実態把握調査の結果を取りまとめましたので、お知らせします。
調査概要
調査方法
WEBアンケート調査
調査結果のポイント
- 女性の2割弱、男性の1割弱が、ここ1年で被害にあったことがある
- 目撃者が行動する場合、痴漢被害の9割超が止まる(電車内)
- 目撃者の8割弱が痴漢被害を目撃した際に何らかの行動(電車内)
- 「周囲の人が痴漢を防ぐ」という考え方の認知度は、4割弱に向上
- 痴漢被害直後に誰にも連絡などしていない被害者の割合は4割超に減少(電車内)
痴漢被害の状況等
遭遇率
※ここ1年・場所を問わず
痴漢被害にあったことがある 13.5%
※昨年度調査結果(ここ1年・場所を問わず)
- 被害あり 13.1%(女性18.2%、男性7.9%)
- 被害なし 86.9%
被害にあった時間帯
※ここ1年・電車内
朝の通勤・通学時間帯 63.5%
※昨年度調査結果(ここ1年・電車内)
- 朝の通勤・通学時間帯 65.2%
- 6時00分-7時00分 7.1%
- 7時00分-8時00分 36.5%
- 8時00分-9時00分 21.6%
被害にあった時期
※ここ1年・電車内
新学期・新年度の時期が最多
※昨年度調査結果(ここ1年・電車内)
- 4月(16.3%)
- 5月(14.3%)
- 7月(12.7%)
- 3月(12.3%)
被害時の状況
※ここ1年・電車内
混雑状況
混雑状況が高くなるほど被害が多い(身動きできない状況では減少)
車両内の位置
ドア付近および座席の前の通路
その他
スマートフォン使用時が多い
痴漢被害に遭遇した時の行動等
※括弧内は前年度比
被害者(電車内)
- 被害者の37.9(-1.2)%は、「我慢した・何もできなかった」
- 被害者の45.0(-6.6)%は、痴漢被害直後に誰にも連絡などしていない
- 被害時に周囲の人の27.4(3.6)%が被害に気が付き、そのうち51.0(-0.7)%の人が助けてくれた
- 被害時に周囲の人が行動してくれた場合、痴漢被害の94.7(-2.1)%が止まる
目撃者(電車内)
- 目撃者の77.3(4.2)%が、痴漢被害を目撃した際に行動
- 行動しなかった理由の23.6(-0.4)%が、「確証が持てなかった」
その他
- 「周囲の人が痴漢を防ぐ」という考え方の認知度は、38.8(2.7)%
東京都による痴漢対策などに関する意見・要望(抜粋)
- 今回初めて知った施策も多かったので、もっと広報に力を入れた方が良いと思う。
- もっと「周囲の人が痴漢を防ぐ」という考え方を広めるべきだと思います。
- 周りの人が、どんな行動をとると効果的なのか、知ってもらう事を強化すると良い。
「痴漢撲滅プロジェクト」ホームページをご活用ください
今回の調査結果では、昨年度調査と比較し、行動に変化が見られた項目もあったものの、目撃者が行動した割合、被害直後に誰にも連絡などしていない方の割合、「周囲の人が痴漢を防ぐ」という考え方の認知度は改善の余地が見られます。都では、被害にあった際の相談先や痴漢対策に関する基礎知識や対応等の情報を集約したホームページを開設しています。是非ご活用ください。
主なコンテンツ
- 被害にあった方等の状況に応じた相談先を検索できる
- 痴漢対策に関する基礎知識や対応等をイラストでわかりやすく解説
- 対応等をシミュレーション&クイズ形式で学べる
- 痴漢に関する実態把握調査結果を掲載
Web調査回答者数(2025年8月1日~8月27日)
スクリーニング調査
一都三県(埼玉、千葉、神奈川)在住の16~69歳の方 11,959名(男性5,211名、女性6,695名、その他53名)
被害者調査
東京都内在住又は東京都に通勤・通学等をする16~39歳の方で、直近1年間に電車内、駅構内で被害にあったことがある方 1,007名(電車内953名、駅構内54名)
第三者調査
東京都内在住又は東京都に通勤・通学等をする16~69歳の方で、直近1年間に電車内、駅構内で被害を目撃等したことがある方 754名(電車内692名、駅構内62名)
被害・目撃経験なし
東京都内在住又は東京都に通勤・通学等をする16~69歳の方で、被害の経験、目撃等の経験が生涯で一度もない方 1,073名
「令和7年度痴漢被害実態把握調査報告書」等
本件は、「2050東京戦略」を推進する取組です。
戦略23 まちの安全・安心「治安・防犯対策を強力に推進」