京浜島グリーン水素製造所 開所式を実施しました 都内初めてとなる大規模なグリーン水素の製造が始まりました!
東京都は、エネルギーの安定供給の確保や脱炭素化に向け、都内における水素エネルギーの需要拡大・早期社会実装化に取り組んでおり、特に、脱炭素社会の実現に向けて重要となる再生可能エネルギー電力由来の水素(グリーン水素)の活用促進を進めています。
今後増大が見込まれる水素需要に対応するため、その需要地である都内での水素の地産を行う取組として、大田区京浜島の都有地にグリーン水素製造拠点の施設整備を進めてまいりましたが、この度、第一基目の水電解装置が完成し、「東京都産グリーン水素」の製造を開始し、下記のとおり施設の開所式を開催いたしましたのでお知らせします。
記
1 日時
令和7年10月23日(木曜日) 午前11時00分から午前11時20分まで
2 場所
東京都京浜島グリーン水素製造所(大田区京浜島三丁目5番1号)
3 出席者
- 小池百合子 東京都知事
- 長崎幸太郎 山梨県知事
- 鈴木晶雅 大田区長
- 佐々木一博 京浜島工業団地協同組合連合会代表理事
- 中澤宏樹 株式会社やまなしハイドロジェンカンパニー(YHC)代表取締役
集合写真は左から、田中慎一 産業労働局長、佐々木一博 京浜島工業団地協同組合連合会代表理事、長崎幸太郎 山梨県知事、小池百合子 東京都知事、鈴木晶雅 大田区長、中澤宏樹 株式会社YHC代表取締役
4 出席者の主な発言主旨(口述筆記ではありません)
(1)小池百合子 東京都知事
この夏の暑さは観測史上最高記録を更新しました。気候危機の深刻化を実感します。国際情勢の先行きも見えず、そして、特にエネルギーをめぐる状況も混沌としております。テクノロジーやアイデアをフル活用し、脱炭素とエネルギーの安定確保を両立する都市モデルをつくっていく、その切り札となるのがグリーン水素です。
ここ東京のものづくり集積地であります大田区の京浜島で製造拠点の第一期工事が完了いたしまして、都内初の大規模なグリーン水素製造が稼働します。都と山梨県がタッグを組みました取組が、いよいよ新たな段階へと入ります。広い土地の確保が難しい東京で製造ができるように、長崎知事のリーダーシップのもとで山梨県と東京都が共同で技術開発を行ってきました。
非常に小型でそして高効的な機器で、そして圧縮設備も備えまして、製造いたしました水素は、モビリティ分野、また、化粧品の原料など幅広い分野で利用が可能です。
設備の増強を進め、令和9年度に、現在の3倍の水素製造ができるように準備を進めていきます。
皆様方とともに、持続可能な「世界に誇る、水素社会・東京」の実現に向けまして取組を加速させて参りたいと考えております。
(2)長崎幸太郎 山梨県知事
本日、ここ京浜島グリーン水素製造所において、「やまなしモデルP2Gシステム」による水素製造が開始されるということで喜びに満ちています。
「やまなしモデルP2Gシステム」は、世界最先端の技術を導入した水電解装置により、グリーン水素を製造・利用するものとして本県が民間企業と開発しているものです。
今回導入のシステムは、狭い土地に適した小規模パッケージ型で、都心部における地産地消モデルの確立に貢献するものと期待しています。
世界有数の大都市であり、水素利用の先進地である東京都と、グリーン水素を安心・安全に製造するP2G技術を有する山梨県が連携することにより、世界のトップランナーとして国際社会をけん引していけるものと確信しています。
今回のモデルケースでの実績を重ね、水素の利用拡大を積極的に推進していきます。今後とも、東京都と手を組んでカーボンニューラルの取組を進めていきたいと思います。
(3)鈴木晶雅 大田区長
ここ京浜島に地元臨海部の皆様のご協力のもとにグリーン水素製造所が開設されたことは、脱炭素社会の実現に向けた大きな一歩であり、東京の未来を支える重要な拠点となるものと確信しています。この取組は、水素の可能性を広げ、社会全体に新たな価値をもたらす契機となるもので、大田区としても、東京都をはじめ多様な主体と緊密に連携し、この挑戦を支えていきます。そして、本日この地でスタートする取組が、産業と環境の調和を導き、次代を担う社会の礎となることを切に願っています。
※参考 施設の概要(PDF:801KB)
本件は、「2050東京戦略」を推進する取組です。
戦略20 【ゼロエミッション】「水素エネルギーの社会実装化」