東京で愛されて100年
お多幸の歴史は1923年にさかのぼる。創業家に代々伝わる記録によれば、店名の由来は創業者の太田幸(こう)氏の名にあるという。1925年に銀座で店を構えて以来、都心で長年親しまれる存在となり、2002年に現在の日本橋へ本店を移転した。
同店の記録によると、太田氏は四角いおでん鍋を使い、客が具材を見ながら好きなものを選べるように配置していたという。およそ100年が経過した現在も、そのおでん鍋は同店での体験を演出する影の主役として、うま味豊かなだしの風味をまとった野菜や豆腐、卵、魚介、練り物など、季節ごとに変化するさまざまな具材を楽しませてくれる。
写真/藤島亮
翻訳/鈴木英介