東京の魅力を生み出したのは江戸っ子だった?「Edo Tokyo」シンポジウム

とちょうダイアリー
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豊かな文化が花開いた江戸から、地続きになっている現代の東京。ドラマや映画を通じて、江戸の文化に興味を持った方もいるのではないでしょうか? そんな江戸の歴史・文化を知り、東京の魅力を伝える「Edo Tokyo」シンポジウムが、1月27日(火曜日)に神田明神ホールで初開催されました。当日の様子はアーカイブ配信で視聴できます。

 

日本舞踊孝藤流二代目・剣舞右近流家元の孝藤右近さん

 

ステージは、あでやかな衣装を身にまとった花魁道中(おいらんどうちゅう)で幕を開けました。日本舞踊孝藤流二代目・剣舞右近流家元の孝藤右近さんによる女形の舞です。国内はもちろん、世界中に日本文化の魅力を発信している孝藤さんが、花魁道中~振り鼓~俄獅子(にわかじし)と続けて演舞を披露し、会場はうっとりとした空気に包まれました。

 

德川宗家19代当主の德川家広さん

 

続いて行われたのは、德川宗家19代当主の德川家広さんによる基調講演。江戸幕府による江戸の街づくりや制度の整備が、今の東京の魅力に大きく貢献していることを、德川宗家ならではの視点を交えながら、わかりやすく解説しました。
江戸っ子の「粋」や「思いやり」の精神は長屋ではぐくまれたこと、お金がなくても幸せに生きていける仕組みと平和な時代を築いたこと、東京人は江戸の気質を受け継いで今に至るなど、江戸時代が遠い昔ではなく身近に感じられる内容でした。

 

パネルディスカッション

 

パネルディスカッションでは、建築家・東京大学大学院教授の千葉学さん、コピーライター・湘南ストーリーブランディング研究所代表の川上徹也さん、日本舞踊を披露した孝藤右近さんの3名が登壇。「江戸の文化を現代に活かす」をテーマに、活発なトークが繰り広げられました。

千葉さんは建築家の視点で、東京大学の本郷キャンパスを見つめてきました。加賀藩前田家の大名屋敷から現代にいたるまで、建築物は時代のニーズに合わせて増改築が行われ、意識しないと残すことができない建築の文化を引き継いでいくことの大切さを説きました。

海外でも活躍している孝藤さんは、日本ブームの盛り上がりを目の当たりにしているそうです。海外公演はアニメコンテンツとセットで行われることが多いものの、歌舞伎や日本舞踊などの伝統美に対する理解もとても深いことに驚いていました。

川上さんは、江戸時代のビジネスやマーケティングに着目。三井高利の現金掛け値なし販売やロゴ入り番傘の貸し出し、にんべんのイの切手(商品券のはしり)、蔦屋重三郎のプロデュース力などは現代にも通じるものがあり、むしろ江戸時代に学ぶべきものがあると指摘します。

 

専門分野も世代も違うそれぞれの話は多岐にわたりましたが、江戸の魅力が引き出され、より身近に感じられるトークで、会場は大いに盛り上がりました。
江戸の文化に触れながら、あらためて東京という街の奥深さを感じられるこのシンポジウムの模様は、3月31日までアーカイブ配信でも視聴できます。

 

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