「CCBT」が原宿へ移転リニューアル、特別展「新道路」開催
「シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]」が、12月13日(土曜日)に渋谷から原宿に移転し、リニューアルオープンしました。CCBTとは、アートとデジタルテクノロジーを通じて人々の創造性を社会に発揮する活動拠点です。2022年のオープン以来、さまざまなプログラムを展開してきました。リニューアルオープンセレモニーには、CCBTのスーパーバイザーである宮坂学副知事が出席し、トークセッションにも登壇しました。

オープニングセレモニーにおいて、宮坂副知事は、
「CCBTは、まさにシビック(市民)が表現する場所。鑑賞するだけではなく、表現する人が増える拠点になってほしい。アーティストの皆さんは市民に、表現していいんだと感じさせる素晴らしい刺激を発信してもらいたいです。
新たな街・原宿において、CCBTがアートと市民と社会をつなぐエンジンになるように、私もしっかりとサポートしていきたい」
と話しました。
CCBTはこれまでに、活動パートナーとして20組のアーティスト・フェローを選出しました。そして国内外で300を超えるプログラムを展開し、約400人のアーティストとのべ4万5000人の市民が参加してきました。市民やアーティストによる共創で東京をより良い都市に変える、という目標に向けて活動しています。

左から小川さん、宮坂副知事
続いて行われた、オープニングトークのタイトルは「シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]Phase 2―東京に社会実験を引き起こす」。
登壇者は、宮坂副知事、建築家、ALTEMY代表の津川恵理さん、東京科学大学 環境・社会理工学院 副学院長・教授の野原佳代子さん。モデレーターとして、CCBTクリエイティブディレクター、アルスエレクトロニカ・フューチャーラボ芸術監督の小川秀明さんが務めました。

左から津川さん、野原さん
内容は多岐にわたり、今までのCCBTの活動を振り返りつつ、原宿に移転してからの活動をフェーズ2として、原宿へ移転したことで生まれる活動への期待や、東京の未来の可能性について議論をしました。

原宿でのリニューアルオープンにあたっては、「都市は、想像力を要求する。」をキーワードに、展示、公演、トーク、ワークショップ等、多彩なイベントを展開します。
そのひとつとして、SIDE COREによる特別展「新道路」を開催中。CCBTの新拠点ビル3階と地下1階、屋外の駐車場、計3カ所が会場になっていて、それぞれが関連しあう構成になっています。

展示会場では、駐車場に停められた車から想像力を働かせたり、建物の外階段からドアを開けて入ったりと、会場をめぐる体験そのものも刺激的に感じるかもしれません。会期は2026年1月25日(日曜日)まで、料金は無料です。

また、CCBT近くにあるWITH HARAJUKUの1階では、マイクに話した言葉でAIがポスターを作る体験参加型のアート「原宿のためのシチズン・マニフェスト」、表参道のスパイラルホールでは、音を探求するプロジェクト「Sound Atlas(サウンド・アトラス)」によるステージイベント「極地からの音」が開催されました。
このように、新CCBTはベースの建物にとどまらず、パッチワークのようにネットワークを広げて活動していくことになります。一人ひとりが参加し、表現することの意味や意義について考えさせられるCCBTの活動に、これからも注目です。