【井の頭自然文化園】モルモットの個体管理
井の頭自然文化園では、153頭(2025年12月1日現在)のモルモットを飼育しています。

ふれあいコーナーのモルモットたち
たくさんいるモルモットを眺めながら来園者の方たちが「私はあの子が好き、あなたは?」とお気に入りのモルモットのお話をしている姿を、担当である私はいつもほほえましく見ています。中には、「こんなにたくさんいたら1頭ずつ把握(識別)できていないのでは?」と思う方もいらっしゃるようです。

そっくりで見分けがつきにくい個体もいます
長く飼育を担当していると、容姿などの特徴から個体識別ができるようになり、名前も覚えることができます。しかし誰でも個体を間違えない方法として、モルモットにはマイクロチップを入れています。このマイクロチップには一つ一つ異なる番号が記録されており、専用の機械を使って、番号を読み取ることができます。

マイクロチップ番号を確認中
個体情報をまとめた表と、マイクロチップ番号を照らし合わせることで、名前や生年月日、血統や病歴などを間違えずに把握することができるのです。また、体重や健康状態など新しい情報を個体ごとに記録することにも役立ちます。
ふれあいプログラムで活躍しているモルモットたちは約130頭です。群れで飼育していると個々の体調の変化に気がつくことが難しいことがあります。その変化を見逃さないようにするために、夜間すごした寝部屋から外に出る「出舎」時は注意深く観察しています。

朝の出舎のようす
モルモットたちは自分で歩いて出舎します。その際に歩き方がおかしくないかを確認しています。また、最後尾でゆっくり歩いていたり、移動せずに寝部屋の隅に残っていたり、朝のえさを食べ始めなかったりする個体は要注意です。

元気であれば朝はえさをよく食べます
よく観察し、「具合が悪い」と判断した場合は、獣医師の診察を受けることになります。外から寝部屋に帰る際にも同様に注意深く観察しています。
週に一度の全頭チェックも私たちの大切な仕事です。1頭ずつ抱きかかえ、脱毛はないか、しこりはないか、目に傷はないか、歯が伸びすぎたりゆがんだりしていないか、下痢や軟便、血尿、頻尿はないか、全身をくまなくチェックをします。とくに老齢の個体は体調に変化が出やすいため、気をつけて見るようにしています。
モルモットのふれあいプログラムは、参加者が動物を好きになる第一歩目の大事な機会です。動物を好きになること、動物に興味をもつことが、ゆくゆくは動物がくらす環境にも目を向けるきっかけになると考えているからです。そんな大切なプログラムの主役であるモルモットたちが健康でいられるよう、これからも個体管理に努めます。
〔井の頭自然文化園飼育展示係 山口〕
(2025年12月17日)

ふれあいコーナーのモルモットたち
たくさんいるモルモットを眺めながら来園者の方たちが「私はあの子が好き、あなたは?」とお気に入りのモルモットのお話をしている姿を、担当である私はいつもほほえましく見ています。中には、「こんなにたくさんいたら1頭ずつ把握(識別)できていないのでは?」と思う方もいらっしゃるようです。

そっくりで見分けがつきにくい個体もいます
長く飼育を担当していると、容姿などの特徴から個体識別ができるようになり、名前も覚えることができます。しかし誰でも個体を間違えない方法として、モルモットにはマイクロチップを入れています。このマイクロチップには一つ一つ異なる番号が記録されており、専用の機械を使って、番号を読み取ることができます。

マイクロチップ番号を確認中
個体情報をまとめた表と、マイクロチップ番号を照らし合わせることで、名前や生年月日、血統や病歴などを間違えずに把握することができるのです。また、体重や健康状態など新しい情報を個体ごとに記録することにも役立ちます。
ふれあいプログラムで活躍しているモルモットたちは約130頭です。群れで飼育していると個々の体調の変化に気がつくことが難しいことがあります。その変化を見逃さないようにするために、夜間すごした寝部屋から外に出る「出舎」時は注意深く観察しています。

朝の出舎のようす
モルモットたちは自分で歩いて出舎します。その際に歩き方がおかしくないかを確認しています。また、最後尾でゆっくり歩いていたり、移動せずに寝部屋の隅に残っていたり、朝のえさを食べ始めなかったりする個体は要注意です。

元気であれば朝はえさをよく食べます
よく観察し、「具合が悪い」と判断した場合は、獣医師の診察を受けることになります。外から寝部屋に帰る際にも同様に注意深く観察しています。
週に一度の全頭チェックも私たちの大切な仕事です。1頭ずつ抱きかかえ、脱毛はないか、しこりはないか、目に傷はないか、歯が伸びすぎたりゆがんだりしていないか、下痢や軟便、血尿、頻尿はないか、全身をくまなくチェックをします。とくに老齢の個体は体調に変化が出やすいため、気をつけて見るようにしています。
モルモットのふれあいプログラムは、参加者が動物を好きになる第一歩目の大事な機会です。動物を好きになること、動物に興味をもつことが、ゆくゆくは動物がくらす環境にも目を向けるきっかけになると考えているからです。そんな大切なプログラムの主役であるモルモットたちが健康でいられるよう、これからも個体管理に努めます。
〔井の頭自然文化園飼育展示係 山口〕
(2025年12月17日)