デジタルサービス局の職員が電波測定の現場に密着!【東京都江戸東京博物館】
皆さん、こんにちは!つながる東京推進課です。東京都では、4Gや5G、Wi-Fi、衛星など様々な通信手段をその特性に応じて適材適所で活用し、あらゆる人やモノが、いつでも、誰でも、どこでも、何があってもネットワークにつながる通信環境(「つながる東京」)の早期実現を目指しています。
今回は、2025年7月に東京都江戸東京博物館で実施された、電波測定当日の様子をお伝えします。
1. 東京都江戸東京博物館ってどんなところ?
今回、電波測定が行われた東京都江戸東京博物館は、東京都墨田区横網に位置します。最寄り駅は両国駅で、大相撲の聖地である両国国技館や、美しい旧安田庭園が隣接しており、見どころ満載のエリアにあります。
1993年に開館したこの博物館は、貴重な資料や復元模型・体験型資料を用いて、江戸時代から現代に至るまでの江戸・東京の歴史と文化を紹介する施設です。館内には、改架記録や絵画をもとに復元された日本橋や江戸の町並みを再現した長屋、明治・大正・昭和の暮らしを感じられる展示などがあり、まるでタイムスリップしたかのような体験ができます。
現在は大規模改修工事のため2026年春(予定)まで休館中ですが、今回の電波測定は、再開後に施設内で快適な通信環境を提供するための準備の一環として行われました。
2. 「電波測定」ってそもそも何?なぜ必要?
スマートフォンやタブレットなど、現代の生活に欠かせない通信機器は、目に見えない「電波」を使ってインターネットや通話を行っています。電波測定とは、その電波がどの場所で強く、どの場所で弱くなっているかを調べる作業です。これは、通信環境の改善やトラブルの原因究明に欠かせない重要な工程です。
特に建物の中では、電波が届きづらくなることがあります。理由は、建物の構造や使用されている素材にあります。鉄筋コンクリートや金属製の壁は電波を遮断しやすく、地下や窓の少ない部屋では電波が弱くなる傾向があります。また、建物内のレイアウトや人の動きも電波の伝わり方に影響を与えるため、実際に現地で測定することが重要なのです。
3. 電波測定に同行してみた!
測定当日は、通信事業者の作業員が専用の測定機器を持って館内をくまなく歩き回り、電波の強度や安定性をチェックしました。館内の各所で行われた測定の中でも、特に注目されたのが、ミュージアムショップとして整備される予定の区域です。
このエリアでは、施設の職員と通信事業者の専門作業員が、機器を手に入念な話し合いを重ねながら慎重に測定を進めていました。電波環境は、来館者の快適な通信環境に直結する重要な要素のひとつです。特にキャッシュレス決済や観光案内アプリの利用が増える中で、安定した電波の確保は欠かせません。測定の様子からは、「再開後に来場者が困らないように」という、現場の皆様の温かい思いが伝わってきました。
今回の電波測定は、改修中の施設内ということもあり、立入り可能なエリアや時間に制限がありました。限られた条件の中で、通信事業者の専門作業員の方々の丁寧な対応と、施設の職員の皆さんの協力のおかげで、無事に測定の様子を記録することができました。筆者自身も、ユーザーの皆様が普段意識することのない「電波の裏側」に触れることで、通信環境の整備に携わる方々のたゆまぬ努力を改めて実感しました。
4. 終わりに
東京都では、いつでも、だれでも、どこでも、何があっても快適に通信できるよう、こうした通信環境の整備に取り組んでいます。通信事業者の皆様とも連携しながら、公共施設や観光地、災害時の避難所などでも安定したネットワークを提供できるよう努力を続けていきます。