【葛西臨海水族園】「西なぎさ」でやってみよう! 歩いて、掘って、干潟で生きものさがし
葛西臨海水族園のすぐ近く、葛西海浜公園の人工干潟「西なぎさ」ではたくさんの生きものを見つけることができます。潮が引くと西なぎさは遠くまで陸地が広がります。

潮が引いた「西なぎさ」
いざ、干潟へ歩き出しても一見すると何もいないように見えるかもしれません。しかし、踏み入った足元の砂の上にはたくさんの穴が見つかるでしょう。
まずは足元の砂を掘ってみましょう。とくに穴の周りに砂でできた小さな団子があれば、それはある生きものがいる証拠。

砂の上には穴とたくさんの砂団子
ためしに穴に指を入れてみると、まっすぐ下に伸びていることがわかります。穴を崩さないように慎重に、慎重に、深く掘り進めていくとコメツキガニという小さなカニが見つかります。

砂にそっくりな体の色をしたコメツキガニ
さらに沖の方へ進んでいくと今度はところどころに泥地が広がります。ドロドロした地面に深く足を取られるとなかなか抜けません。日常ではあまり体験しない感覚にきっとハラハラドキドキするはずです。そんな泥地にもたくさんの生きものがくらしています。
たとえば、コメツキガニのものより大きく、斜めに伸びた穴が見つかれば、それはヤマトオサガニの巣穴です。巣穴の周りには小さな足跡や泥をかき出した痕跡も見られます。

巣穴の周りに小さな足跡がある
このほかにも転がっている石をひっくり返してみたり、しおだまりで手網を使って水底をすくってみたりと、いろいろな方法で生きものを探してみましょう。ひっくり返した石や泥は元に戻すことも忘れずに。見つけた生き物はそっと手のひらにのせて観察してみてください。体の形や色を比べてみるとそれぞれのくらしにあったおもしろい特徴をもっていることがわかります。
「夏のお出かけに海へ行こう!」という方も多いと思います。海へ行く前に潮の満ち引きをチェックし、ぜひ遊びにいってみてください。
熱中症対策を万全に、ケガをしないように靴はサンダルではなくマリンシューズなどがあると安心して楽しめます。
葛西臨海水族園には「西なぎさ」で見られる生きものを展示している水槽や干潟でくらすカニの水槽もあり、生きものさがしの下調べにおすすめです。また、干潟で見つけた生きものについてもっと知りたくなったら、「情報資料室」もご活用ください!
〔葛西臨海水族園教育普及係 佐藤まなみ〕
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まずは足元の砂を掘ってみましょう。とくに穴の周りに砂でできた小さな団子があれば、それはある生きものがいる証拠。

砂の上には穴とたくさんの砂団子
ためしに穴に指を入れてみると、まっすぐ下に伸びていることがわかります。穴を崩さないように慎重に、慎重に、深く掘り進めていくとコメツキガニという小さなカニが見つかります。

砂にそっくりな体の色をしたコメツキガニ
さらに沖の方へ進んでいくと今度はところどころに泥地が広がります。ドロドロした地面に深く足を取られるとなかなか抜けません。日常ではあまり体験しない感覚にきっとハラハラドキドキするはずです。そんな泥地にもたくさんの生きものがくらしています。
たとえば、コメツキガニのものより大きく、斜めに伸びた穴が見つかれば、それはヤマトオサガニの巣穴です。巣穴の周りには小さな足跡や泥をかき出した痕跡も見られます。

巣穴の周りに小さな足跡がある
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天敵を見つけるのに便利 |
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このほかにも転がっている石をひっくり返してみたり、しおだまりで手網を使って水底をすくってみたりと、いろいろな方法で生きものを探してみましょう。ひっくり返した石や泥は元に戻すことも忘れずに。見つけた生き物はそっと手のひらにのせて観察してみてください。体の形や色を比べてみるとそれぞれのくらしにあったおもしろい特徴をもっていることがわかります。
「夏のお出かけに海へ行こう!」という方も多いと思います。海へ行く前に潮の満ち引きをチェックし、ぜひ遊びにいってみてください。
熱中症対策を万全に、ケガをしないように靴はサンダルではなくマリンシューズなどがあると安心して楽しめます。
葛西臨海水族園には「西なぎさ」で見られる生きものを展示している水槽や干潟でくらすカニの水槽もあり、生きものさがしの下調べにおすすめです。また、干潟で見つけた生きものについてもっと知りたくなったら、「情報資料室」もご活用ください!
〔葛西臨海水族園教育普及係 佐藤まなみ〕
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