【上野動物園】エゾシカ「キュー」の近況
上野動物園の東園にある「日本の動物」シカ舎にいる、エゾシカ「キュー」(オス)の近況についてお知らせします。
エゾシカのキューは2010年6月生まれの15歳のオスで、上野動物園には2012年にやってきました。エゾシカの寿命は、飼育下では15年ほど、野生ではもっと短いので、キューはいわゆる高齢個体にあたります。
昨年度から加齢による筋力低下のため、しっかりと歩くことが難しくなり、健康管理と安全管理のために、今年の2月より長時間の展示はお休みしています。
現在は朝と夕の掃除・給餌のときのみ、短時間キューを展示場に出します。また、体調がよければ日中も運動のため5分ほど外に出すなど、筋力低下を防ぎ、自力で歩くことができる状態を維持できるように努めています。ただし、後ろ足に力が入らずに転倒してしまうこともあるため、キューを外に出しているあいだはつねに飼育担当者が観察をおこなっています。
肉体的には衰えの目立つキューですが、食欲は旺盛で、寝室で与えたえさは必ず完食し、木の枝は葉をすべてきれいに食べてくれるので、毎朝そのようすを見ると飼育担当者はとてもうれしい気持ちになります。
また、シカの角は毎年春に生え変わるのですが、今年の角も順調に伸びてきているなど、元気にすごしています。
展示再開についてはいまのところ未定ですが、もしかしたら掃除などのタイミングでキューの姿を目にする機会があるかもしれません。そのときは、キューに応援の気持ちを送っていただけると幸いです。

エゾシカの「キュー」。転倒防止と座るときの体への負担軽減のため、寝室にわらを敷いています
〔上野動物園東園飼育展示係〕
(2025年06月18日)
エゾシカのキューは2010年6月生まれの15歳のオスで、上野動物園には2012年にやってきました。エゾシカの寿命は、飼育下では15年ほど、野生ではもっと短いので、キューはいわゆる高齢個体にあたります。
昨年度から加齢による筋力低下のため、しっかりと歩くことが難しくなり、健康管理と安全管理のために、今年の2月より長時間の展示はお休みしています。
現在は朝と夕の掃除・給餌のときのみ、短時間キューを展示場に出します。また、体調がよければ日中も運動のため5分ほど外に出すなど、筋力低下を防ぎ、自力で歩くことができる状態を維持できるように努めています。ただし、後ろ足に力が入らずに転倒してしまうこともあるため、キューを外に出しているあいだはつねに飼育担当者が観察をおこなっています。
肉体的には衰えの目立つキューですが、食欲は旺盛で、寝室で与えたえさは必ず完食し、木の枝は葉をすべてきれいに食べてくれるので、毎朝そのようすを見ると飼育担当者はとてもうれしい気持ちになります。
また、シカの角は毎年春に生え変わるのですが、今年の角も順調に伸びてきているなど、元気にすごしています。
展示再開についてはいまのところ未定ですが、もしかしたら掃除などのタイミングでキューの姿を目にする機会があるかもしれません。そのときは、キューに応援の気持ちを送っていただけると幸いです。


エゾシカの「キュー」。転倒防止と座るときの体への負担軽減のため、寝室にわらを敷いています
〔上野動物園東園飼育展示係〕
(2025年06月18日)