都民が事業を提案する仕組み=都民提案!事業化された方へインタビューしました。(R7 #2)

東京都公式note

こんにちは!
「仕事での気付きを事業にする!」都民提案担当です。

都民提案のインタビュー企画、R7年度第2回をお送りします。
ご登場いただくのは、ご提案いただいた森岡 政信(もりおか まさのぶ)さんです。

 

都民提案とは?
「都民が提案し、都民が選ぶ」ことで、都民の声を直接施策に反映させる、都政参画の新たな仕組みです。

https://www.zaimu.metro.tokyo.lg.jp/zaisei/zaisei/teian/tomin/8tomin/

 

提案の内容について

 森岡さんからは、
「化学物質の適正管理に関する事業者向けデータベースの充実化」を提案いただきました。
 この事業は、化学物質の適正管理を一層促進させるため、化学物質を取り扱う都内事業者が使用する原材料等に含まれる化学物質情報に関するデータベースを構築・公開する事業です。
 森岡さんは、技術者として大手電機メーカーなどでの勤務を経て、退職後もコンサルタントとしてご活躍されるなど長年の豊富なキャリアの中で気づき、構想された事業を、今回ご提案を頂きました。

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<ご提案いただいた事業の概要(東京都作成)>

 

長年のキャリアでの経験からの想い

―今回、東京都の「都民提案」にご提案いただきましたが、提案のきっかけは何だったのでしょうか?

森岡さん:
 
新聞に折り込まれていた都の広報誌(事務局注:広報東京都)を見てこの制度を知りました。それを見た時、ものは試しでやってみようと思い立ちました。

― かなり専門的な内容をご提案いただきましたが、提案に至った経緯を教えてください。

森岡さん:
 かつて電機メーカーで働いていた頃、中小企業の方々も製品に使用されている化学物質の届出書類を作成する場面があったのですが、彼らが苦労する姿を目の当たりにしてきました。

 彼らは、ものを作るのは得意で、どんな問題でもチャレンジする。けれども、こうした届出書類の作成は不得手なんです。これを改善しないと、本来の技術を発揮するメーカーの仕事ができないと考えました。

 一方、化学製品を製造する化学メーカー側も、様々な問い合わせに時間を取られていて、それも併せて改善したいと思いました。

―この構想はいつごろからお持ちだったのですか?

森岡さん:
 10年ぐらい前からこの構想は持っていました。

― 東京都にご提案頂いたのはなぜでしょうか?

森岡さん:
 これはデータベースを充実化し、多くの方が利用するプラットフォームです。東京都のような公的機関が行うことは、安心して利用できる面から有効だと感じ東京都へ提案しました。

―提案にあたって苦労したことはありますか。

森岡さん:

 提案内容は前から構想していたのですが、企業のニーズが十分にあるか、確信を持てませんでした。届出の対応にどのぐらい作業時間を要しているか、企業にとってどのぐらいメリットがあるかなど精緻に調べたかったのですが、調査したい企業が遠方にあったりして、行くのは難しく、出来ませんでした。ただ中小企業は、日本の企業数の99%を占め、化学物質を取り扱う会社数も相当程度あるので、過去の経験も踏まえ、全体として十分ニーズがあると考えました。

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<インタビューの際に(令和7年3月)>

 

受賞は、これまで巡り会った人への恩返し

―提案が選ばれたと聞いた時、どのように感じましたか。

森岡さん:
 “ああ、一つ、肩の荷が下りたな“と思いましたね。これまでのキャリアの中で、中小企業の皆さんにすごく協力して頂いたので、少しだけ恩返しができたかな、と。

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<都知事から感謝状を贈呈される様子(令和7年2月)>※ご息女ご出席

 

応募を考えている同世代の皆さんへ「これまで培ってきた経験を生かして!」

―令和7年度も募集を行いますが、提案されようとされている方、特に森岡さんと同じ世代の方に向けてメッセージをお願いします。

森岡さん:
 自分が培ってきた、経験・スキル・情報、そういうのを生かして、社会に向けてぜひ提案して欲しいなと思います。

ブレイクタイム☕

―本日のお話の中から、森岡さんのお仕事への真摯な姿勢が伝わってきました。これまでキャリアを重ねてきた中で、印象的なエピソードや、思い出はありますか?

森岡さん:
 すごい技術者の方と一緒に仕事ができたのが本当に楽しかったです。例えば、社会に出たての頃、戦時中に「飛燕」という戦闘機の設計に携わった高度な技術を持った上司がいました。その方は、機械もわかる、電気回路もわかる、瞬時に設計もする。「普通」の枠から飛び出した、とびきり優秀な人でした。そういうすごい人と一緒に仕事ができたのが、楽しかったですね。

―様々なご経験をされてきた、森岡さんが大切にされていること、座右の銘、モットーはなにかありますか?

森岡さん:
「実るほど頭を垂れる稲穂かなです。
 ※学問や技能が深まるほど謙虚になることのたとえ

 才能というのは、その才能がたまたま生かせる社会環境に生まれたから生かせている。これが大昔であれば、剣術の才能があるものがより優れた人となるわけで、才能が生かせるかは社会環境など周りの環境によりけりだと思います。自分が活躍できているのは周りの環境のおかげであると思い、謙虚であることが大事と思ってます。

―ありがとうございました。
 森岡さんの今後のご活躍をお祈りしています!


都民提案、受付中!
東京都では、今年も「都民による事業提案」を募集しています。
応募は5/30(金)まで、みなさまのご応募をお待ちしています!

 
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