公園等で使用するスポーツ用品(車輪のあるもの)によるけがやヒヤリ・ハット体験を調査しました!
ペダル無し二輪遊具やキックスケーター、スケートボード、ローラースケートといった子ども向けの遊具(車輪付きスポーツ用品)はバランス感覚を養う遊具として人気です。その一方で、誤った使い方や危険な場所での使用、保護具の未着用による事故が絶えません。
そこで東京都は、保護者3,000人に「公園等で使用するスポーツ用品(車輪のあるもの)による子供の危険」についてアンケートを実施。事故防止のためのガイドも作成しました。
年齢は6歳が最多
アンケートによれば、車輪付きスポーツ用品で「けが及びヒヤリ・ハット経験をした」と回答した人は4割を超え、そのうち約4分の1が「けがをしたことがある」と回答しました。
また、このような「けが」や「ヒヤリ・ハット経験」の件数は、1歳から増加しはじめ6歳が最も多い377件となっています。
さらに、最も多い発生場所は公園の850件で、その次に歩道623件、車道498件であることがわかりました。
衝突・転倒で大けが 危険はあらゆる場所に
アンケートでは実際に起きたけがについて、事故時の様子が紹介されています。石のデコボコや縁石、道路わきの溝など、あらゆる場所に危険がひそんでいることがわかります。
- 子供がロードバイク(自転車)で車道を走行中、停車していたバイクが急に発進して飛ばされ脳震とう、鎖骨骨折で入院、手術。(10歳・車道)
- 公園の坂道をペダル無し二輪遊具で降りていると、石がデコボコとしたところで、バランスを崩して転倒。額と歯を強く打ち、すり傷と歯の変色で病院に行った。(2歳・公園)
- キックスケーター三輪式でコーナーを曲がる際に後輪のタイヤが縁石にひっかかり、持ち手をつかんだまま転び、持ち手に前歯を強打して前歯と歯ぐきに大けがを負った。(2歳・自宅の敷地内)
- キャスターボードで道路わきの溝にはまり転倒した。おでこを5針ほど縫う裂傷を負った。(8歳・歩道)
子どもを事故から守るために
車輪付きスポーツ用品はスピードが出るぶん、発生するけがは重くなります。使用するときはこちらの5点に特に気をつけて、事故防止につとめてください。
- 使用前に製品の使用方法、使用できる場所、交通ルールをお子さんと一緒に確認しましょう。
- 使用するときは保護具(ヘルメット・プロテクターなど)の着用が習慣となるように、繰り返し伝えましょう。
- 自転車に乗る人全員が乗車用ヘルメットをかぶりましょう。
- 小さなお子さんには保護者が付き添い、子どもだけでの使用をさけてください。
- 子どもの成長に合わせた製品を選びましょう。
今回のアンケートについてより詳しい情報を知りたい方は、令和4年度ヒヤリ・ハット調査「公園等で使用するスポーツ用品(車輪のあるもの)による子供の危険」調査報告書をご覧ください。
事故防止ガイドを作成 緊急時の連絡先も掲載
今回のアンケートをもとに、車輪付きスポーツ用品によるけがやヒヤリ・ハット経験の事例や事故防止に関するガイドを作成しました。
ガイドには事故が起きやすい場所やさまざまな危険をイラストで紹介しているほか、救急相談センターや消費者ホットラインなどの連絡先も掲載。緊急時の相談先としてお役立てください。
ガイドは都内の消費生活センター、保育所、幼稚園、子育てひろば、国立・都立の小児病院などへ送付するとともに、都のイベントなどで配布し注意喚起に活用します。
ガイドはこちらからダウンロードできます。